外壁塗装は赤ちゃんにどんな影響を与えるの?
外壁塗装は少なからず赤ちゃんに悪影響を与える可能性があります。ただ、少しの工夫や配慮によって影響が出る可能性を抑えることは可能です。
まずは、外壁塗装によって出る可能性がある2つの影響について解説します。
塗装時の有機溶剤の臭いで健康被害を引き起こす可能性がある
外壁塗装で最も気になる点といえば、塗装時の溶剤から発生する臭いではないでしょうか。シンナーなどの有機溶剤は、強い刺激臭がするため、赤ちゃんでなくても臭いが苦手な人が多いです。
また、揮発性が高く呼吸をすることで体内にも入りやすい特性があります。長く吸い続けていると、頭痛・めまい・吐き気・失神などの健康被害を引き起こす可能性もあります。大人でも臭いで体調を崩す場合もあるので、赤ちゃんにも少なからず影響があることは知っておきましょう。
足場設置や高圧洗浄の音でびっくりさせてしまう
外壁塗装は高所作業があるため足場を設置しなければなりません。また、塗装前には表面の汚れを洗い流すために高圧洗浄機を使います。足場を組み立てる際も、高圧洗浄を作動する時も、大きな音が伴います。
そのため、赤ちゃんは聞き慣れない音にびっくりして泣いてしまう、睡眠が十分に取れないなどの影響が考えられます。
赤ちゃんがいる家庭で安心して外壁塗装をするポイント
赤ちゃんにとって、外壁塗装工事は嫌な気持ちになったり、健康に害が出てしまったりといった可能性があります。赤ちゃんがいるご家庭で安心して外壁塗装をするポイントを見ていきましょう。
親身に相談にのってくれる優良業者を選ぶ
安心して外壁塗装工事をするためには、まずは信頼できる優良業者を選ぶことが重要です。塗装工事のスキルやサービスの質は、業者によって全く異なります。外壁塗装に関して、外壁の状態をしっかりと診断し、適切な提案をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。
また、赤ちゃんがいることを見積もりの際に業者に相談することも重要です。優良な業者であれば、外壁塗装の使用する塗料や工期について、赤ちゃんのいるご家庭に配慮した提案をしてくれるはずです。
安心して任せられる業者であるかどうかを見極めるためには、些細なことでも業者に相談し、親身に向き合ってくれるかどうかで判断するのが良いでしょう。
臭いの弱い水性塗料を使う
シンナーなどの有機溶剤の場合、臭いが強く長時間吸うと体にも様々な不調が生じる可能性があります。赤ちゃんのいるご家庭の外壁塗装をする場合は、有機溶剤ではなく不快な臭いを発しない水性塗料がおすすめです。
水性塗料は、主な成分が水のため健康被害や環境被害を引き起こす成分の排出量が少なく、塗装中の匂いも少ないです。そのため、塗装中の臭いや成分によって体調を崩す心配もありません。
赤ちゃんのいる家庭や、住宅密集地など近所への配慮が必要なご家庭であれば、水性塗料を使うことをおすすめします。
F⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎の塗料を使う
F⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(エフフォースター)、JIS規格のマークです。
シックハウス症候群などの原因となるホルムアルデヒドの放散が少ないことを示しており、⭐︎4つが表示されている塗料は、最も性能の高い塗料とされています。ホルムアルデヒドの量が少なければ少ないほど、身体への影響も少なくて済みます。
赤ちゃんへの悪影響を抑えるためにも、塗料を選ぶ際には⭐︎の数にも注目して選びましょう。
外壁塗装工事の工程を業者に前もって確認しておく
工事を始める前、塗装業者は作業のスケジュールをまとめた工程表を作成しています。いつから足場を組むのか、いつ塗装を始めるのかなどが細かく記されています。
工程表を事前にもらうことで、いつどのような作業が行われるのかわかるため、作業に合わせて対策を講じることができるのです。
例えば、足場の組立時や臭いが心配な塗装時には外出したり、作業を行っている場所から一番遠い部屋で過ごしたりなど、簡単にできる対策はたくさんあります。
また、赤ちゃんのお昼寝時間を伝えてその時間にはできるだけ音の出る作業を控えてもらえないか相談するのも良いでしょう。
工事中は洗濯物を外で干さない
外壁塗装工事中は、塗装の臭いが家の周辺に留まりやすくなります。そのため、洗濯物を外に干していると臭いが付着する恐れもあります。
赤ちゃんの洋服にもその匂いがついてしまうのが心配な場合は、塗装工事中は外で洗濯物は干さずに部屋干しして対処するようにしましょう。
塗装状況から換気のタイミングをはかる
塗装中に窓を開けて換気をすると溶剤の臭いが部屋の中に入ってきてしまいます。
部屋の中の空気の入れ替えをしたい場合は、作業をしていない夜や早朝がおすすめです。ただ、塗装工事中は窓をビニールで覆って養生しているため、窓が開けられない場合があります。事前に換気ができるようにリビングやトイレなどの窓を開けられるように、業者に対処してもらうようにしましょう。
仮住まいや実家に避難するのも検討する
どうしても臭いや音が気になるという方は、仮住まいや実家に避難するのも良いでしょう。赤ちゃんがいると、なかなか外出するのも難しくなります。
仮住まいや実家であれば、塗装工事のことを気にせず負担なく生活することが可能です。マンスリーマンションや民泊などを活用することで、安心して赤ちゃんの子育てもできます。
塗装工事期間は大体1週間ですので、その期間はしばらく自宅を離れるという選択肢も検討してみましょう。
赤ちゃんがいる家庭で外壁塗装後に気をつけることは?
塗装作業が終わり、足場が解体されればほとんど塗装の影響なく生活することができます。ただ、赤ちゃんのいるご家庭では、1つ注意しなければならないことがあります。
注意点について見ていきましょう。
赤ちゃんが外壁に触って塗料が口に入らないようにすること
赤ちゃんがいるご家庭で注意しなければならない点は、赤ちゃんの口に塗料が入らないようにすることです。
外壁塗料は、塗装後1〜2時間ほど経過すれば、指で触っても塗料が付着しない状態にまで乾きます。ただ、内部は乾燥していない状態です。そのため、強く触ると表面が剥がれてしまう可能性もあり、それを赤ちゃんが触って口に入れる危険性も十分にあるのです。
赤ちゃんが触って塗料が口に入る危険性を予防するためにも、塗装後約2週間は赤ちゃんが外壁に触れないように注意しなければなりません。
まとめ
赤ちゃんがいるご家庭で外壁塗装をする際に注意すべきポイントなどについて解説しました。外壁塗装は臭いや含まれている物質によっては、赤ちゃんだけでなく大人にも影響を及ぼす可能性があります。
しかし、だからといって外壁塗装による家のメンテナンスを後回しにしないようにしましょう。外壁のひび割れなどの劣化症状を放置すると、外壁の内側の構造体にまで雨水が侵入し、柱や梁を腐食して家の寿命を縮めてしまいかねません。家を守るためにも外壁塗装工事は重要です。
赤ちゃんの健康に配慮しながら、外壁塗装工事を行えるように対策を検討することをおすすめします。